私たちの行動規範 エリーパワー十則

エリーパワー十則は、創業と同じ2006年に誕生しましたが、その源流はさらに古く、創業者・吉田博一(代表取締役会長兼CEO)が50年以上の歳月をかけて磨き上げてきたものです。
各項目の先頭にある▼マークをクリックすると、吉田自身の言葉で十則の一つひとつに込められた意味や背景がご覧いただけます。
気になる項目をクリックして、エリーパワーの想いや考えにぜひ触れてください。

1. 仕事にも生活にも夢を持とう より高いステップへの挑戦で試み続けよう 毎日の変化が大改革に繋がる
私は、夢を描くこと、それがすべての始まりであり、一番大切なことだと考えています。

夢の定義は人それぞれですが、私にとって夢とは「そうなったらいいな」という願望ではなく、
「本気になって実現させたいこと」であり、自分の人生に意味と方向性を与えてくれる、錨のような存在です。

自分で決断することで責任感が生まれ、どうすれば実現できるかを考えることで、想像力が鍛えられ、創意工夫が生まれる。
本気で実現したいからこそ、困難に直面しても、乗り越える方法を探し続けることができる。
夢を追いかけることが、自らの意思で歩み続ける力を育て、人生に意味と価値をもたらしてくれる。
私はそう考えています。

人はいつも強くいられるわけではありません。
他人や運のせいにして、不平や不満が生まれることもあります。
けれど、自分で決めたことだからこそ、揺れる心も元に戻してくれる。
夢は、自分自身を律する錨にもなるのです。

すべては、夢を持つことから始まります。だからこそ、第1条に掲げるべきだと私は考えています。
2. 私達の会社の夢は 人類 社会に役立つ仕事をすることだ​​
夢は大きい方がいい、とよく言われますが、単にその達成を目指すからではなく、
本気で「人のため社会のために実現したい」と思えば、その夢は簡単に諦められないものになる
という人間心理も含まれているのだと思っています。

自分にフォーカスした夢ももちろん大切ですが、
誰かのため、世の中のために本気で実現しようと思う夢は、自分自身の大きな励みとなり、前に進む力になってくれます。
3. 社会のため お客様のため 株主のため 従業員のため 全ゆるステークホルダーのため 業績を挙げなければならない  業績を挙げる要諦は 満足していただけるお客様を一人でも増やす事だ そのためには他社より優れた商品を持つか 他社がやらない事 できない事をお客様に提供する事だ
私がビジネスを通じ学んだことは沢山ありますが、その中で最も確信したのは
「誰かと同じ事をしていても勝ち目はない。勝ち筋は、人がやらない事・人ができない事にある」
ということです。

お客様に満足していただくためには、他にはない価値-つまり、独自性が不可欠です。
その独自性は何から生まれるのでしょうか?
私は、「こだわり」から始まると考えています。

「こだわりが強い」という言葉は、時にネガティブに使われます。
それは、こだわりのベクトルが自分だけに向いてしまっているからなのだと思います。

しかし、「誰かのため」「何かのため」のこだわりは、違います。
外へ働きかけることで反応が生まれ、試行錯誤を繰り返すことで、こだわりが磨かれていく。
だからこそ、社会的価値のある独自性へと進化し、光を放つことができるのです。
4. 仕事の優先順位を考えよう 今何が最重要か
「頭が良いこと」と「仕事ができること」は必ずしも一致しない、
これはビジネスの世界においてよく語られるテーマです。

個別のケースで見れば各々要因は異なると思いますが、私がビジネスの経験を通じて感じたのは、
「刻一刻と変化する状況を踏まえて、仕事を進められるかどうか」が差を生みだす
のではないかということでした。

ビジネスの現場では、昨日と今日で状況が大きく変わることが珍しくありません。  
変化を無視して進めた仕事は、的外れになりやすく、結果として「仕事ができない」と評価される。
一方で、状況を的確に捉え、即断即決できる人は「仕事ができる」と評価される。

即断即決ができる背景には、
「今、何が最重要か」を問い続け、優先順位を明確にする姿勢があります。
仕事は「完成させる」ことだけを目的にするのではなく、
「どこで一旦区切りをつけるか」「次の一手をどう打つか」も常に併せて考えることが大切です。
変化し続けるビジネスにおいて成果を生み出すために必要なものは、柔軟な判断力と行動力だ
と、私は考えています。
5. 全ゆる行動をする時 長い物差し 短い物差しで計ってみよう 今良くても、将来禍をもたらさないか
関係者で意見が割れたり、状況が変化したりすることで答えが見えなくなった時、
私たちは「今をどうにかする」ことに意識が集中してしまい、長い物差しを忘れてしまうことがあります。

当社の電池は「高安全」」「長寿命」「幅広い温度特性」を特長としています。
これは、リチウムイオン電池の欠点を逆転させたものであり、
リチウムイオン電池の弱点を克服できれば、当社ならではの強みになると考えたからです。

もちろん、ビジネスにおいて価格は重要です。
電池開発では、コストと性能のどちらを取るか、何度も決断を迫られてきました。
安い電池を作る方法はあります。
しかし、「安全・寿命・温度特性のいずれかでも低下するならば、選ばない」と固辞し続けました。

なぜなら、独自性こそが競争力だからです。
この3つの特長も、抜きん出ない限りは独自性にならず、
価格を下げることで独自性を失えば、将来勝つことはできません。
また、独自性があれば他と同じ土俵に乗らずに済む。不当な競争を避けることができます。

重要なことであればあるほど、長い物差しで考え、本質を譲らない決断をする。
それは楽な道ではありませんが、粘り強く守り抜く意思が将来につながると信じています。
6. 信用誠実に優る知恵はない ごまかしのない正々堂々とした仕事をしよう 社会のためになるか お客様のためになるか 自分に恥じない仕事をしているか
管理や仕組みの力だけでは、不正やごまかしを完全に防ぐことはできません。
不正やごまかしを防ぐ第一歩は、一人ひとりが自身に問い掛け、内省することだと考えています。

正々堂々とした仕事ができているかどうかを、本当に判断できるのは他人ではありません。
その答えを真に知りうるのは、自分自身だけ。

そして、内省の積み重ねが、人を誠実にさせるのだと思います。

組織の健全性は、「誠実」という人間的要素と、仕組みや管理という制度的要素が両輪となり、
互いに補完しあうことで、保たれる。
だからこそ、私たちは常に
「ごまかしはないか」「正々堂々とできるか」「自分のやっていることは恥ずかしくないか」
と自分自身に問いかける必要があるのです。
7. 正しいと信じたことは主張しよう 安易な妥協はやめよう 正しい主張が組織を強くする
正しい主張とは、単に自分が正しいと信じて言うことではありません。
それは、どうすれば相手に理解してもらえるかを考え、行動することまでを含みます。


私自身、厳しい上司に異なる意見を述べて「ふざけるな!二度と顔を出すな!」と言われたことが何度もあります。
そこで「厳しいから」「苦手だから」と逃げたり、迎合してしまうのは簡単です。
逆に、自分の正しさを主張するだけで終わってしまうのも、本当の意味での「正しい主張」ではありません。
大切なのは、どうすれば相手を説得できるかを考え、勇気を持って再び挑戦することです。
その過程で、自分の勘違いに気づくこともあります。
だからこそ、もう一度話す勇気を持ち、実行に移すことが重要なのです。
8. 何でも報告しよう 自分の失敗でもしかられる勇気を持とう  小さな隠し事が大きな失敗を招き 小さな情報が大きな成果に繋がる
仕事において報告は当たり前のことですが、失敗が報告されにくいという背景には、
人間誰もが持っている「叱られたくない」という心理があるからです。

時間とは不思議なもので、複利を生じさせる力があります。
小さなことでも早く共有すれば、大きな成果につながる可能性がある一方で、
失敗は時間が経てば経つほど、マイナスの複利が重なり、
気づいた頃には手が付けられないほど大きな問題になっていることもあります。

小さなことでも早く報告し、多くの人で取り組めば、
プラスの影響は大きく、マイナスの影響も最小限にすることができる。
だからこそ、時間の力を理解し、自分の失敗でも勇気を持って報告することが重要です。        
9. 先ずは大きな声の挨拶から 礼儀正しく規則を守ろう すべての仕事はルール第一
人と会ったとき、自分から挨拶できること。定められたルールを守り行動すること。
―これらは、商売・ビジネスの基本であり、人として信頼されるための第一歩です。


役職が上がると、挨拶やルールを守ることを疎かにする人もいます。
しかし、礼儀や規律を守る姿勢は、立場によって変わるものではありません。
礼儀や規則は、人と人が安心して共に生きるための基盤であり、社会秩序を保つための柱です。
それを守ることは、社会を守り、会社を守り、仲間を守り、自分や家族を守ることに繋がります。

挨拶やルールは、信頼という道を切り開く鉾にもなり、多くのものを守る盾にもなるのです。
10. 常に感謝の気持ちをもって人と接しよう 働く仲間を大切にしよう 相手の気持ちになって考えられる人になろう
私は、蓄電池が世界のエネルギー産業の中心になると信じ、エリーパワーを創業しました。
創業した2000年代、日本では「蓄電技術のニーズはない」と言われていました。
しかし、未来を想像すれば、安全な大型電池が必要になるに違いない――そう確信しました。

この確信を支えたのは、想像力です。
未来を描くような想像力には、何か凄い経験・スキルが必要なのかもしれない、と思われるかもしれませんが、
想像力は、誰しもが日々経験する小さなことから始まると思っています。

私の想像力の原点は、銀行で預金集めをしていた若い頃の営業時代です。
当時どの銀行も預金金利が同じ利率だったため、商品力で差をつけることができない状況でした。
そのような状況で、どうやって勝っていくか―
商品に差がなければ、営業マンの自分自身で勝負するしかありません。
そのために、目の前の相手に信用してもらい「この人なら」と思ってもらえるよう工夫と努力を続けました。

目の前にいる人のことを知り、よく見て考え、頭の中で思いめぐらせ、実行する。
相手の様子や反応から、次のアクションを考え実行し、創意工夫を繰り返す。

営業時代の必要性から生まれた創意工夫の繰り返しが私の想像力を培ってくれました。

また、相手の気持ちを想像することで、思いやりが生まれ、感謝する気持ち、相手を大切にする姿勢が自然と生まれてきます。
そのような気持ちになれないときは、「相手の気持ちを想像しているか」「相手のことをよく見て、知ろうとしているか」と自分に問い掛ける機会です。もしかしたら、想像力が突破口を開いてくれるかもしれません。

想像力は、特別な人だけのものではありません。
日々の小さな気づきから、未来を描く力は誰にでも生まれると私は思っています。