エリーパワー製定置用バッテリーを搭載したBEV軽トラック、スズキにて実証実験開始

 スズキ株式会社(本社:静岡県浜松市、代表取締役社長:鈴木俊宏、以下 スズキ)が取り組むBEV(※1)軽トラックの実証実験に、エリーパワー株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼CEO:吉田博一、以下 当社)は、パートナー企業として参加いたします。
■BEV軽トラックの実証実験とは
スズキが農業を営むユーザーに、軽トラック「キャリイ」をベースに製作した電気自動車とV2H(※2)機能を搭載した蓄電システムを一定期間貸し出し、使用していただく実証実験。BEV軽トラックの潜在需要の検証、BEV軽トラックにおける太陽光発電エネルギーのベスト利用の方法を探ることが目的です。
スズキ公式リリース:https://www.suzuki.co.jp/release/d/2025/0425/

■当社供給アイテム
BEV軽トラックの駆動用バッテリー:定置用大型リチウムイオン電池「HYバッテリー Lシリーズ
V2H蓄電システム:「POWER iE Connect(パワーイエ・コネクト)

コンセプトは「動く蓄電池」~BEV軽トラックだからこそ、蓄電池として活用可能~

 農家での軽トラックの使用目的は、農地までの移動手段がメインであることが多く、「作業時間中に動かすことが少ない」「作業後は翌日まで宅内で駐車することが多い」という仮説を元に、長い駐車時間の活用方法に着目してコンセプトが考えられました。エンジン車であれば「駐車時間が長い=稼働時間が短い」となりますが、BEVであればV2H蓄電システムと連携することで、蓄電池として使用できるため、駐車時間も有効に活用することができます。また1回の走行距離も長くないことから、駆動用として定置用バッテリーを選択することができ、「動く蓄電池=BEV軽トラック」をという今までにないコンセプトが誕生しました。これは、スズキが掲げる過剰にバッテリーを搭載しない「バッテリーリーンな電動車」の実現に資する取り組みであります。

BEV軽トラック

太陽光発電+V2H蓄電システム+BEV軽トラックの使用イメージ

「動く蓄電池」の成立には、使用頻度が高くてもへたらない長寿命な電池がカギに

 「駐車時間は蓄電池として使用する」「走行距離が短い」ことから、BEV軽トラックを1日に数回充放電させることが必要です。通常BEVに搭載されるバッテリーは週1回程度の充電頻度を想定しており、1日に何度も充電するような使用方法を続けた場合、バッテリーが急激に劣化し、想定よりも実際の走行距離が短くなってしまうことが考えられます。
 そのため、使用頻度が高くてもへたらない、耐久性の高いバッテリーを採用する必要があり、「長寿命」「劣化に強く、高安全」という強みを持つ、当社の定置用大型リチウムイオン電池「HYバッテリー Lシリーズ」を搭載いただくこととなりました。

定置用大型リチウムイオン電池「HYバッテリー Lシリーズ」の特徴

  HY battEliiy Lシリーズ(HYバッテリー)
1. 使用頻度が高くてもへたらない「長寿命」
 バッテリーは充放電を繰り返すごとに蓄電可能な容量が減少していきますが、当バッテリーは住宅や公共施設などで使用することを想定して開発・製造されており、電池材料や構造の最適化等により、15年繰り返しフル充放電(約17,000回)を行っても電池容量保持率70%という長寿命が特長で10年単位の使用に耐えうる品質を実現しています。

2. 創業以来、電池起因事故ゼロの実績が誇る「高安全性」
 当社は2006年の創業以来「地震や災害の多い日本で安心して使用するには、どんな性能が必要か」という発想でバッテリーを開発・製造しており、出荷台数累計10万5千台(※3)を超える全ての蓄電池において、バッテリー起因事故が起こったことはございません。火災事故がニュースに取り上げられることもある定置用蓄電池分野において、安全性は最優先すべき事項であり、ショートしても圧し(おし)潰しても過充電しても熱暴走のリスクがなく、発煙・発火しないHYバッテリーであれば、安心してご使用頂けます。

V2H蓄電システム「POWER iE Connect」(パワーイエ・コネクト)の特徴

  POWER iE Connect(パワーイエ・コネクト)
1. 太陽光発電の自家消費促進
 太陽光で発電した電気を蓄電池とBEV・PHVに同時充電可能。
蓄電池からもEV・PHVに充電可能で、時間帯を気にせず、クリーンな太陽光発電の有効活用が可能です。

2. 蓄電池でもBEV・PHVでも自宅をバックアップ
 V2Hスタンド経由でBEVからも自宅に電気を供給することができ、蓄電池に加えBEV・PHVからもバックアップ可能なため、災害などによる停電時も自宅で電気が使えて安心です。

代表取締役社長兼COO 河上清源のコメント

 この取り組みには、初めのコンセプト作りから参加させて頂いていたこともあり、スズキ様と連携してEV領域で新たなチャレンジをさせて頂けたことを大変嬉しく思っております。駆動用として定置用バッテリーを供給するだけでなく、当社が今まで取り組んできた住宅用蓄電システムも融合させることで、今までにない新しいシナジーが生み出されることも期待しており、この結果は、現在両社が共同開発しているモビリティと定置で共通利用可能なバッテリーの開発にも良い影響を与えるものと考えております。
※1:BEV(Battery Electric Vehicle)
    バッテリーのみを動力源として電気自動車を走行させることを意味します。
※2:V2H(ビークル・ツー・ホーム)
    Vehicle(車) to Home(家)の略で、BEVやプラグインハイブリッド車(PHV)のバッテリーの電気を住宅で使用したり、住宅の蓄電池からBEVやPHVに充電することができるシステムの総称です。
※3:2025年3月末時点

関連資料

【プレスリリース】エリーパワー製定置用バッテリーを搭載したBEV軽トラック、スズキにて実証実験開始(PDF形式/0.5MB)

お問い合わせ先

エリーパワー株式会社
https://www.eliiypower.co.jp/
〒141-0032 東京都品川区大崎1-6-4 新大崎勧業ビルディング19階
事業内容:大型リチウムイオン電池および蓄電システムの開発、製造、販売

■報道関係
電話番号:03-6431-9047(広報部)/070-4285-6694(玉井) 
お問い合わせフォーム:
 https://www.eliiypower.co.jp/contact/coverage

■製品に関して
電話番号:03-6431-9044(本社営業部)
お問い合わせフォーム:
 https://www.eliiypower.co.jp/contact/product

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