エリーパワー株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:吉田博一)は、従来の電池と比較して、容量・エネルギー密度がそれぞれ向上し、さらなる安全性を確立した大型リチウムイオン電池を開発いたしました。
新たに開発した過充電時のガス発生を抑制し安全弁の作動を抑える技術により、安全性がさらに向上いたしました。また電極の改良により、高容量化と高エネルギー密度化を実現し、さらに低温環境下における充電速度は約1.6倍向上いたしました。寒冷地での製品特性が向上し、幅広い設置環境に対応します。
本電池は川崎水江町の工場で2018年2月より量産を開始し、当社が開発する蓄電システムに順次展開していく予定です。
掲載内容は保証値ではありません。仕様等変更をすることがあります。
お客様の使用条件により、性能は異なります。
1. 正極の改良により、蓄電容量・エネルギー密度が向上
2. 高安全化を実現
3. 低温環境下での充電速度が約1.6倍向上
1. 正極の改良により、蓄電容量・エネルギー密度が向上
・従来の電池より、蓄電容量は約10%、エネルギー密度は約17%向上
2. さらなる高安全化を実現
・従来より実現していた制御回路に頼らない過充電時の電流遮断反応に加え、電流遮断までの過充電中のガス発生を抑制し安全弁の作動を抑えることが可能※
※過充電時に安全弁が作動しない条件は充電条件に依ります
・これにより過充電時に電解液が噴出するリスクが低くなり、漏液による二次被害の可能性が大幅に低下
3. 低温環境下での充電速度が約1.6倍向上
・-20℃の環境下において、約3時間で電池容量の70%、約5時間で90%充電することが可能(図1)
※従来品は同環境下で、約4.5時間で70%、約8時間で90%充電
当社は2006年の創業以来、大型のリチウムイオン電池は、万が一のBMUの機能喪失に備え、電池セル単体の安全性確保が最重要と考え、電池セル単体の釘刺し(内部短絡)・圧壊・過充電をおこなっても、熱暴走のリスクがなく発火しない、高い安全性を実現した電池を開発・製造してまいりました。
リチウムイオン電池が不安定になる要因を解決すべく、安全性に優れたオリビン構造を有するリン酸鉄リチウムを実用化、放熱性に優れた構造を開発するなどし、2011年8月には強制内部短絡試験や24時間連続過充電試験などの過酷な試験条件が盛り込まれた安全規格を通過し、大型リチウムイオン電池として世界で初めて※1「TUV-Sマーク」を取得し、10年間繰り返し充放電を行っても(約12,000回)、電池容量保持率80.1%以上※2の長寿命性を実現しています。
※1 国際的第三者試験・認証機関テュフ ラインランド ジャパン(株)発行の安全基準認証(リチウムイオンセルの過酷条件試験マニュアルv.2:2011)
※2 室温23℃、1日3サイクルのフル充放電(DOD:放電深度=100%)での電池セル単体の予測値です。電池セルを搭載する蓄電システムの充放電頻度、使用環境などにより、容量保持率の低下度合は変動します。また、搭載する蓄電池の容量と、蓄電システムとして実際に使用できる容量は、蓄電システムの使用条件などの影響によって変動します
[参考①]
■「過充電試験動画」をYouTubeに公開しています。
[参考②]
■銃弾貫通試験
「銃弾貫通試験」を実施し、発煙・発火・破裂が生じないことを実証いたしました。
(1) 試験の目的
小銃用銃弾貫通時の電池セルの状態確認
(2) 試験条件
(3)試験結果
・発煙・発火なし
・銃弾貫通直後に若干電圧が低下し温度が上昇するが、45℃付近で上昇停止(図2)
・外観は穴が開いた以外に変化なし
・貫通後も電圧がほぼ下がらないため、LEDライトが点灯し続ける
■「銃弾貫通試験動画」をYouTubeに公開しています。
エリーパワーは今後も世界のエネルギー問題、環境問題を解決するため、エネルギーを貯蔵して活用するシステムを普及しようという理念のもと、リチウムイオン電池及び蓄電システムの開発と普及に取り組んでまいります。
エリーパワー株式会社
■報道関係お問合せ先 TEL:03-6431-9047(広報部直通)
■製品に関するお問合せ先 TEL:03-6431-9044(本社営業部)
https://www.eliiypower.co.jp/
〒141-0032 東京都品川区大崎1-6-4 新大崎勧業ビルディング19階
事業内容:大型リチウムイオン電池および蓄電システムの開発、製造、販売
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