#7 社長から会長へ、エリーパワーの想いを次世代に引き継ぐ

決断、想いを次世代に引き継ぐ

エリーパワー副社長の小川哲司が社長に就任したのは2019年6月。それに伴い吉田の肩書きは会長兼CEOとなった。

「僕がいなくなっても会社が続かなければダメ。そのために外部から見識のある人に来てもらい、若い世代に引き継ごうと考えました。それで小川さんに社長になってもらおうと」。

吉田から直々にスカウトを受け、小川がエリーパワーにやって来たのは74歳のとき。当時の思い出を語る。

「52年間サラリーマン生活をしてきました。74歳のときに吉田会長からお誘いを受けたときは、半年くらいは悩みましたね。悩んだというか踏ん切りがつかなかった。僕が行って本当に手助けになるのかと」。

吉田の想いは次の世代へ

「会長からは非常に熱心に口説いていただいて、これだけ事業に打ち込めるパワーを持ったすごい人だなと。当時の私はほかにやりたいこともあったけど、それを超える熱い想いが私を動かしたと思う」。

50年を超えるサラリーマン人生における大きな転機。小川がエリーパワーの副社長に就任してから3年後に、今度は社長への打診があった。

「社長を引き受けるからには会長を助けなければいけません。会長と僕は4つ違い。同じ時代を過ごしているからいろいろな話もできるし、少しでも力になればと思い引き受けました。副社長の“副”が取れたということで、これからは全責任を負わなければいけません。覚悟を持って臨みます」。
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